それは宮崎県新富町の普通のお宅:黒木低
春には、1200坪の庭にシバザクラが咲き誇り、
観光客が1日3000人くらい訪れる
そのシバザクラは奥さんに贈ったプレゼント
●観光客が訪れる妻に贈ったシバザクラ
昭和31年、お見合いで2人は結婚した
3人の子宝に恵まれ、酪農業を営んでいた
苦しい生活ながらもおしゃべり好きな靖子さんのおかげで笑顔の絶えない毎日
そんな2人の夢は、いつの日か日本全国の名所を見て回る事
しかし、靖子さんが52歳の時、糖尿病の合併症により失明してしまった
失明したことによりすっかりふさぎ込んでしまった靖子さん
家に閉じこもりがちになり口数も減っていった…
そんな靖子さんの姿を見て敏幸さんはある行動に出る
敏幸さんの姉の自宅の庭に綺麗に咲くシバザクラを見かけた
家にこもりがちになった靖子さんの話し相手を集めるために、
シバザクラを植える事にした
たった一人ひと株ひと株 苗を植え、少しずつシバザクラを増やしていった
そして20年後のシバザクラが…
春になると美しいピンクの花が庭一面に咲きほこる
靖子さんによると「満開になったら甘酸っぱい匂いがします」
美しい庭を一目見ようと観光客で賑わうように
そして靖子さんはやって来るお客さんと話に花を咲かしている
敏幸さんが植えたシバザクラは、再び靖子さんの笑顔を取り戻した
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