雪で立ち往生!ヒッチハイクで試験会場に向かった受験生

川越市立野田中学校3年生の川口瑠美子さん

夢は航空自衛隊のパイロットになること

中1の時に航空自衛隊のブルーインパルスを見たのがキッカケ

その実現の一歩として選んだ高校が、日本航空石川高校

 

2010年1月16日、推薦入試を受けようと母娘は埼玉から石川県に向かった

しかし大雪の影響で電車が運休、新潟県長岡市で立ち往生した

 

午前0時、試験まで9時間しかない

この時間、この大雪、タクシーは走っていない

「ヒッチハイクしかない。無理かもしれないけど他に方法がないじゃない?」

大雪の中、母娘は高速道路のインターチェンジまで歩いた

午前1時、最初に出会った車が停まってくれた

「石川県の輪島まで行きたんですけど」

「石川県までは無理だけど、上越市までだったら行けますよ」

「ごめんね、途中までで。でも直江津駅からなら電車出てるかもしれないから」

 

午前2時半、新潟県直江津駅に到着したが、電車は動いていない

少しでも前へと歩きながら車を探した

 

午前5時、ようやく見つけたガソリンスタンドでトラックが停まっていた

「石川県まで行きたいんですけど乗せて頂けませんか?」

「いいよ。乗んな!金沢までだったら通ってもロスにならない」

「何でこんな雪道でヒッチハイクを?」

「明日、石川県の輪島市で受験なんです」

「それは遅れるわけにいかないな」

しかし猛吹雪のせいでトラックは思うように進まなかった

「このペースだと金沢着が7時になるな。試験会場はどこだっけ?」

「輪島です」

金沢から輪島までバスで2時間以上

このままだと試験開始の9時には間に合わない

 

するとトラックの運転手が「ちょっと待ってて」と言い残し

外でに出て、電話で配送先に遅れる連絡を入れた

「本当にすみません。時間が4時間ほど遅れそうです」

席に戻った運転手は「しょうがない。輪島までいっちゃる」

 

そして試験開始10分前に到着

一睡もせずに移動、本来ならテストなど受けられる状態ではない

その日は作文を書く試験だった

テーマは、私が感動したこと

川口さんは試験会場までに起こったことをそのまま作文に書いた

そして見事、高校に合格した

 

母は運転手に「お礼がしたいので連絡先を」と聞いたが、

「そんなのいいから、じゃ!」学校に到着後、すぐに去ってしまった

分かっているのは、ヨコヤマという名前のみ

高校の教頭が、トラックのナンバーと運輸会社名を見ており、

検索して連絡をした

電話がつながった第一声は「あの子 どうなりました?」

「合格しました」と伝えたという

 

川口さんは その後 航空大学校に進学した

 

大学を卒業した川口さんは、憧れの航空会社に就職が決まった

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